浜田市地域おこし協力隊の斎藤慎介さん(39)が9月、専門業者と組み、市内の海辺や神社仏閣などで、婚礼衣装を着た新郎新婦の記念アルバム用写真撮影事業を始める。開放感あふれる自然の中で記念写真を撮る「ロケーションフォト」は新型コロナウイルス禍で需要が拡大。撮影を機に思い出の場所として、浜田に定期的な来訪を促す仕組みづくりを目指す。
2005年から9年間、東京都内の総合ブライダル会社に勤務。当時の上司の紹介で今年4月から、ロケーションフォトを手掛けるレックラヴィファクトリー広島店(広島市)と準備を進め、7月上旬には公募で選んだ新婚夫婦をモデルにサンプル撮影をした。
ロケーションフォトは、新型コロナ禍で披露宴ができなかったり、招待人数が限られたりする新婚カップルが増え、記念に写真を残したいという需要を取り込む形で急成長。広島店によると、コロナ禍の今年と昨年は月40件程度の依頼があり、2019年比2倍のペースだという。目標は来年5月末までに20組。
浜田市内でのサンプル撮影は、姉ケ浜海水浴場(国分町)や三隅神社(三隅町三隅)、龍雲寺(芦谷)など6カ所で行った。モデルとなった広島県廿日市市の理学療法士、山本朋美さん(25)は「美しい海辺は開放的、神社や寺は厳かな雰囲気で感動した。思い出の場所として何度も訪れたい」と話した。
斎藤さんは「ロケ地は管理清掃する人の努力で魅力的な場所になっている。風景の価値を多くの人に知ってもらい、一人でも浜田のファンを増やしたい」と意気込んだ。
問い合わせはレックラヴィファクトリー広島店、電話082(502)3551。午前11時~午後7時、水曜定休。
(村上栄太郎)