24日に開幕した東京パラリンピックのゴールボール女子日本代表に縁のある島根県邑南町の関係者がエールを送る。2017年に合宿を受け入れて以来、交流があり、開幕を前に町役場が激励の寄せ書きを贈ると選手からお礼の動画が届いた。町民らは2大会ぶりの金メダル獲得を願う。 (糸賀淳也)
ゴールボールは視覚障害者3人一チームで、目隠しをして鈴の入ったボールを投げ合い、得点を競う。
町はフィンランド代表事前合宿招致に取り組む過程で、女子日本代表の強化合宿を誘致。代表の天摩由貴選手(31)や浦田理恵選手(44)らが訪れ、町民と交流した。町教育委員会生涯学習課の大橋覚さんは「全員がトップアスリートの気概と周囲への感謝を持ち、とても礼儀正しかった」と振り返る。
寄せ書きは縦1メートル、横1・5メートル。石橋良治町長ら職員がメッセージを寄せた。視覚障害があっても内容が分かるように点字をつけ、町内の香木の森公園で育てたハーブのラベンダーをつけて香りも感じられるよう工夫した。日本代表が合宿を行う味の素ナショナルトレーニングセンター(東京都)に20日、送った。
お礼の動画には「ラベンダーの香りをかいでリラックスし、これまでやってきたことを出します。また邑南町に行きます」といったメッセージが入っていた。
石橋町長は「前向きに臨む様子が伝わってきた。ぜひとも金メダルを取ってほしい」と激励。町産の新米を贈るなど交流を続ける、おおなんフィンランド協会の神田恵介会長(78)も「交流で障害者への理解が深まった。優勝し、また邑南町を訪れてほしい」と期待した。