短歌 宮里勝子選

奉納の隠岐国分寺蓮華会舞異国情緒にみな酔ゐ痴れる      隠岐の島 大槻 咲子

  【評】日本古来の楽の音に、地域の安寧と五穀豊穣(ほうじょう)を祈願し奉納される。きらびやかな装束と古(いにしえ)のすがたを伝える面、大人から子供まで演目の世界に引き込まれる様子が伝わります。

教え子に暴言吐きし日のありて大きな石を抱えたるまま      米 子 倉井 正喜

  【評】教職を退かれて幾年過ぎたのでしょうか。勢いに任せて放った言葉が心から消えず、今も抱える大きな石に例えられた。それ以上に...