大阪・関西万博『QuizKnockと大検証!! 〜あなたの疑問を解決します〜』
大阪・関西万博『QuizKnockと大検証!! 〜あなたの疑問を解決します〜』

 知的エンタメ集団・QuizKnockが、8月24日に大阪・関西万博(大阪・夢洲)で開催されたイベント『QuizKnockと大検証!! 〜あなたの疑問を解決します〜』に登場し、「じゃんけんの勝率は本当に3分の1?」などを、来場者5000人と一緒に検証した。

【写真多数】「軽い変装でも、意識していないと本人だと気づくのは難しい」…QuizKnockが万博で検証する様子

 屋外のEXPOアリーナ「Matsuri」に伊沢拓司、ふくらP、河村拓哉が登壇し、前に募集した「あなたの疑問」の解決を目指した。

 1つ目の疑問は「ある人がイメチェンをしたら、どの程度その人と認識できるの?」。この疑問を解き明かすため、来場者の入場中、“イメチェン”したメンバーの東言がスタッフとして働いていたことが明かされた。野球帽、メガネ、マスクをつけた東言の写真がスクリーンに映し出されると、会場から大きなどよめき。

 東言が担当していたのは複数ある窓口の一つで、時間も限られていたため、実際に接客をしたのは158人。その中で東言の存在に気づいた方はわずか1、2人で、「軽い変装でも、意識していないと本人だと気づくのは難しい」という結論が示された。

 2つ目の疑問は「クイズ対決の時、早押しボタンのコードが長い人は不利になる?」。メンバーからも「これは気になっていた」という声が上がるなか、早押し機に「5メートル」と「100メートル」のコードをつなぎ、差が生まれるかを実験した。

 5メートルの東言と100メートルの伊沢で早押しクイズ対決をしたところ、東言が勝利。しかし、これではボタンを押すのが早かったのか、コードの影響によるものなのかは判断できず。そこで、木のブロックを使って2つのボタン同時押しを試した。メンバーを入れ替えながら何度か試してみたところ、5メートルと100メートルはほぼ同じくらい点灯した。

 これについて、河村が理論的な解説。ケーブルの中を電気が伝わる速さと、早押し機の親機が電気信号のズレを認識できる限界を勘案すると、ケーブルが6〜7キロの長さになると両者に差が生じるという。大阪・関西万博の会場にある「大屋根リング」でも全周約2キロ。つまりケーブルの長さは、早押しクイズの有利・不利にはほとんど関係がない結論となった。

 3つ目の疑問は「SDGsは2030年までに達成される?私たちにできることは?」で、国連パビリオンから館長の市川奈緒美氏、コミュニケーション・マネージャーの寺井浩介氏を招いた。参加者も交えたクイズを通して、国連が解決しようとしている社会課題や取り組みの現状が語られ、「マツタケが絶滅危惧種に指定されている」という事実に、驚きの声が上がった。

 寺井氏によると、新型コロナウイルス感染症の流行や新たな紛争などにより、目標達成への道のりは厳しくなっている。しかし、SDGsが示すのは人類が長期的に取り組むべき課題であり、だからこそ一人ひとりが「自分にできること」を探し、学び、行動していくことが重要だと語られた。

 4つ目の疑問は「じゃんけんで勝つ確率は本当に3分の1なの?」で、来場者が入場時、スタッフとじゃんけんをしてもらう企画を実施され。実は、イメチェン中の東言は、このじゃんけん結果のカウントを担当していた。集計の結果、総じゃんけん回数は5232回、うち来場者の勝利数は1704回。勝率は約32.6%で、理論上の確率である約33.3%にきわめて近い数値だった。

 ふくらPは、この結果の解釈について「大数の法則」を交えて解説。試行回数が少ないうちは確率が偏るが、何千回と繰り返すことで理論値に近づく。確率の考え方は、話題の生成AIの根幹にもかかわることに触れ、現代社会における重要性を伝えた。

 最後には、こうした小さな好奇心が技術革新を生み出し、そして大阪・関西万博の会場にも数々の先端技術やアイデアが展示されていることが紹介され、イベントは大きな拍手の中で幕を閉じた。