雲南市大東町下阿用のギャラリーランドスケープで、ヨーロッパの古典的な技法で描いた油彩画展が開かれている。透明感あふれる約40点の風景画が来場者を魅了している。入場無料。11月3日まで。
「古典技法で描く油彩画展」と題し、ギャラリーを主宰する洋画家の阿蒜(あびる)祐子さん(67)が毎年開催し30回目。自身の作品と、2018年に72歳で他界した洋画家で夫の隆之さんの作品を展示した。
古典技法は油に色を溶かし、きれいな色が出るまで薄く塗っては乾燥させる作業を何十回も繰り返す。陶器の表面のような滑らかさと透明感を出す描き方で、完成に数年かかる作品もあるという。
祐子さんの作品「草野峠の秋」は島根県奥出雲町から鳥取県日南町間の林道の初秋を繊細に表現した。隆之さんの「晩秋」は、描いてから10年以上たつが、色の深みや立体感が描かれた時より増しているという。
来場した松江市魚町の会計事務所経営の山根治さん(83)は「絵からにじみ出るエネルギーがすごい。何度見ても新たな発見があり、そこがいい」と話した。(景山達登)






 
  






