森崎ウィン・向井康二(Snow Man)W主演『(LOVE SONG)』 (C)2025『(LOVE SONG)』製作委員会
森崎ウィン・向井康二(Snow Man)W主演『(LOVE SONG)』 (C)2025『(LOVE SONG)』製作委員会

 9人組グループ・Snow Manの向井康二と俳優の森崎ウィンがW主演する映画『(LOVE SONG)』(公開中)より本編映像から、4つのシーンが初公開された。なかでも、向井演じるカイの歌声が乗ったライブシーンは本編映像として、今回が初解禁となる。

【写真】イベント中に…向井康二、森崎ウィンと手つなぎ

 今作は東京とタイ・バンコクを舞台に、異国の地で再会し次第に心を通わせていく過程を温かな視点でユーモラスに描く。突然の辞令で東京から海外勤務を命じられた研究員・ソウタを森崎、ソウタがバンコクで再会するカイを向井が演じる。 

 公開されたのは、ソウタとカイがバンコクで“運命の再会”を果たすシーンをはじめ、ソウタが先輩社員のジンに、大学時代に想いの初恋を打ち明けるシーン、カイがバンド仲間に“未完成の曲”について問い詰められるシーン、そして、未完成だったソウタへの想いをつづった曲を完成させたカイが、ついにライブで「LOVE SONG」を披露するシーン。

 幼なじみで、同じ大学に通い、いつも一緒にいたソウタとカイ。ソウタは親友であるはずのカイに特別な想いを抱いていたが「この想いはきっと届かない」と自分の気持ちは胸の奥にしまい、親友としてそばにいると決めていた。ところがある日、何の前触れもなくカイはソウタの前から姿を消す。「好きだ」と告げられず、片思いで終わってしまった初恋――。

 それから時が流れ、仕事でタイ・バンコクに赴任することになったソウタ。慣れない街を歩いていると、ささいないき違いからガラの悪い男に絡まれそうになってしまう。そこに「そいつに、ちょっかいを出すな」と現れたのは、あのカイだった。まるで運命にたぐり寄せられたかのような、劇的で運命的な再会だった。

 離れていた時間を埋めるように、バンコクで新しい思い出が増えるたびに、2人の距離は一気に近づいていく。そして、ソウタは、カイのことが好きだと改めて気付く。バンコクに一緒に赴任してきた先輩社員のジン(及川光博)に、「自分の気持ちは伝えたい…とは思っていたんですけど…僕の人生から突然いなくなりました」と打ち明けるソウタ。再会できた喜びと、「また自分の前からいなくなってしまうかもしれない」という恐れが同居し、素直に踏み出せないソウタ。

 あの頃、カイが「想っている人のために書いた」と言って聴かせてくれた“未完成の曲”――あれは誰に向けられた曲だったのか、完成したのかさえも知らないままだった。初めて耳にした日からずっと胸に刻まれているメロディが、今も、どこにいても、あの頃の想い出とともに蘇る――。

 一方のカイも、ソウタと再会したことで心を大きく揺らしていた。バンコクでカメラマンとして仕事をしながら、仲間たちと音楽活動も続けているカイ。バンド仲間のトイがパソコンに保存されている“未完成の曲”を聴こうとすると、カイは「ダメだ。最初に聴かせたいやつがいる」と頑なに拒む。誰にでも聴かせられる曲ではない。ずっと大切に作ってきた、たったひとりのための曲だからだ。その“ある人のための曲”を次のライブで初披露することを決意したカイ。トイは「好きな人のために書いた曲なんでしょ?」と核心に触れるが、カイは何も答えない。

 迎えたライブ当日。カイは、その特別な曲は“きっとかなうことのない愛を歌った曲”であり、“心から愛する人のために書いた歌”であることを明かす。悲しみ苦しみながらもやっと完成させたその曲を、カイはついに歌い始める。客席後方で、カイの姿を息を詰めてじっと見守るソウタ。カイが突然いなくなったのには、カイ自身にはどうすることもできない理由があって、カイも望んで姿を消したわけではなかった。完成した「LOVE SONG」をソウタに向けて歌い上げることで、その困難な壁を乗り越えようとするカイだった――。

 太陽が沈むオレンジ色の風景の中で、ただ2人の影が並ぶことを夢見ているカイ。長い月日が経っても消えることのなかった自分の気持ちを再確認したカイ。けれど、あと一歩がどうしても踏み出せないまま、すれ違い続けてしまう。今回のライブ映像は、その“イントロ”にあたるパートだけだが、この後、カイに憑依した向井が一気に感情を解放して歌い上げる映像が控えており、カイを見守るソウタの感情もクライマックスへとつながっていく。

 ソウタとカイの運命を繋ぐ劇中曲「LOVE SONG」は、タイで絶大な人気を誇り、昨年のSUMMER SONIC 2024 にも出演した世界的アーティスト・The TOYS が作曲・プロデュース。作詞は本作の脚本を手がけたひとり、阿久根知昭。切ない旋律に、カイが内に秘めているソウタへの想いがにじむ歌詞が載ることで、本作の中でも最も感動的なシーンのひとつを彩る楽曲になっている。

 この「LOVE SONG」について森崎は「初めてこの曲を聴いたとき、本当に“なんていい曲なんだろう”と感じました。キャッチーなメロディが耳に残り、思わず口ずさみたくなる魅力がある一曲で、映画全体を象徴するような切なさもある。聴けば聴くほど胸にじんわりと響いてきます」と語る。向井も「メロディが本当に素敵で、聴けば聴くほどクセになっていく。歌詞がすごくストレートで、伝えたい想いがまっすぐに響いてくるんです」とコメントしている。

 向井はこのライブシーンの撮影に入る前から、繰り返し練習を重ねて現場に入った。森崎はその歌声を初めて聴いた瞬間について「本当に感動しました。あの高いキーをあれほど美しく歌い上げることに驚きましたし、楽曲自体が彼の声に驚くほどよく合っていました。本当に彼にぴったりの楽曲だと思います」と語る。向井自身も「(カイが)昔から歌ってきたような自然さも出せたかなと思います。ソウタに届くように歌いました。撮影中も何度も歌って、本当に思い出深い曲になりました」と振り返っており、実際の本編でもその“ソウタに届かせようとする想い”がそのまま映像になっている。