米大リーグ、ブルージェイズとのワールドシリーズ第７戦を制して２連覇を達成し、喜ぶドジャースの山本由伸投手（左）と大谷翔平選手∥２日、トロント（共同）
まさに大車輪の働きだった。米大リーグのワールドシリーズで最優秀選手（ＭＶＰ）を獲得したドジャースの山本由伸投手のこと。第２戦と第６戦で先発勝利を挙げたばかりか、第７戦も異例の連投で胴上げ投手になった。余韻に浸る。
延長１８回の死闘となった第３戦は、２日前に完投したばかりにもかかわらず直訴してブルペンに向かい、チームを奮い立たせた。６時間３９分に上った第３戦で２本塁打や４敬遠など全９打席で出塁した大谷翔平選手は、その約１７時間後の第４戦で先発登板した。世界一を懸けたシーズン最後の戦いだからこそ、なせる技だ。
こちらはスタートから自身の言葉を実践している。１０月に自民党総裁選で勝利した直後、「ワークライフバランスという言葉を捨てます。働いて、働いて、働いて、働いて、働いてまいります」と述べた高市早苗首相。就任後初となる衆院予算委員会となった７日は、午前３時４分に公邸に出勤して物議を醸した。
予算委の答弁に備えるため、石破茂前首相も午前５時台に出勤したことはあったものの、３時台は異例。覚悟は分かるが、首相や打ち合わせをした秘書官の体調を心配する声が、与野党から上がる。
「働いて－」は今年の新語・流行語大賞の候補に入った。「働きたい改革」を進めるため、首相は労働時間規制の緩和検討も指示。長時間労働の是正に逆行するかのような動きが気がかりだ。（吏）
