『ESCAPE それは誘拐のはずだった』クランクアップを迎えた(左から)結木滉星、松尾諭(C)日本テレビ
『ESCAPE それは誘拐のはずだった』クランクアップを迎えた(左から)結木滉星、松尾諭(C)日本テレビ

 俳優の桜田ひよりと佐野勇斗(M!LK)がW主演を務める、日本テレビ系水曜ドラマ『ESCAPE それは誘拐のはずだった』(毎週水曜 後10:00)の最終話が、10日に放送される。それに先立って、結木滉星、松尾諭がクランクアップを迎えた。

【場面写真】結以(桜田ひより)の頭をなでる大介(佐野勇斗)

 本作は、完全オリジナル脚本で描く“予測不能な逃亡劇”。人質の社長令嬢・八神結以(桜田)と誘拐犯・林田大介(佐野)の2人が逃避行を始めたことで、「それは誘拐のはずだった」のサブタイトルが示すように、思わぬ事態に巻き込まれていく。

 結木は、誘拐犯グループの山口健二を演じた。他責思考ですぐキレる危険な人物であり、親交が深い結木と佐野は、SNS等でもその仲の良さがうかがえたが、9話では実際とは真逆の“凶悪犯と拘束される側”として緊迫した局面が描かれた。

 松尾は、少年捜査課刑事の小宮山拓を演じた。誘拐事件の捜査に駆り出されるが、事件の本質に早々に気づく勘の鋭さを持ち、大介のことを気にかけていた存在。小宮山に影響を受けていく若手刑事・田端春輝(日高由起刀)との“おとぼけコンビ”もついに見納めとなる。

 9話のラストでは逆上し、結以と大介を追う山口の恐ろしい姿が映し出されたが、クランクアップの写真で山口は作業着のようなもの着ており、よく見るとそこには血ついている。刑事の小宮山と一緒にクランクアップを迎えた、というのも気になるところ。その答えが最終回で描かれる。

【コメント全文】
■結木滉星
――印象に残っているシーン、撮影はありますか。
やはり第9話ですね。大介の母親を誘拐して、そこから結以と大介の2人をおびき寄せて…という流れのシーンは、台本の時点で殴ったり拘束したりという描写になっていて、山口の性格の悪さとその卑劣さが前面に出ていたので、逆に僕は感情の流れを大事に演じられて、すごく印象に残っています。山口のようなここまでの悪役は初めてだったので、演じる時には凶暴さ乱暴さを出すために、声の出し方を喉から出すようにして、ちょっとハスキー・ガラガラの声にすることを意識しました。

――山口健二という役を演じられていかがでしたか。
今までは結構硬派な役や真面目な役が多かったので、今回山口という、本当に悪に振り切った役を演じられたことはすごく楽しかったです!この作品で完全な悪役は八神恭一会長と僕ぐらいだったのではないでしょうか(笑)。最後に物語が盛り上がっていく中での出番が多かったので、やはりプレッシャーはありました。でも長く関わりのある勇斗と、ひよりちゃんが現場で良いムードを作ってくれたので、すごくやりやすかったです。

■松尾諭
――印象に残っているシーン、撮影はありますか。
小宮山はラーメン屋でのシーンが多かったのですが、第8話で台本のト書きに“ラーメンを吹き出す”と書いてあって。あれにはラーメン俳優としてすごく頭を悩ませましたね。小宮山はカウンターでラーメンを食べていて、前に吹き出すわけにはいかないんですよ、正面にはラーメンを作ってくれる大将やスタッフさんがいるわけですから。隣に座るであろう(山口)馬木也さんにブーッと吹きかけるわけにもいかないし。“制作陣は随分な無茶ブリをしてきたな、きっとそこまで考えてはいないだろうな”と思いながら(笑)。知恵を絞った末、“スープを飲み干す時に吹き出す”を考案しました!ちょっと手前味噌ですが、あれはナイスアイデアだなと思いました。ただ、ちょっと吹き出しすぎてメガネにまでスープが飛んでびっくりしましたけど(笑)。

――小宮山拓という役を演じられていかがでしたか。
小宮山は人情派でありながら、しっかり刑事の仕事もしてる、刑事としてのポリシー・芯が通ってるキャラクターだったので、やりやすく・楽しく演じられました。ドラマの中ではちゃんとした絡みは少なかったですが、佐野くん演じる大介がああいう風に存在してくれているから、僕も少年課刑事の小宮山としていられたのかなと思います。