【奥出雲】島根県内有数のソバの産地・奥出雲町で、ソバの花が見頃を迎えた。愛らしい白い花が畑一面を彩り、秋の風情を感じさせる。今月中旬ごろまで楽しめるという。
奥出雲町大呂にあるそば店「山県そば」の近くでは、店が栽培する奥出雲ならではの在来種・横田小ソバの畑60アールが広がる。今年は7、8月に雨天が続いた影響で、例年よりも1週間程度早い1日ごろに開花した。
奥出雲のソバは、かつて盛んだったたたら製鉄との関係が深い。原料となる砂鉄を採った跡に種をまいたり、木炭生産のために切り出した山林の跡を焼き畑にしたりして栽培が広がった。町内では、毎年約100ヘクタールで作付けされている。
山県そばでは、10月から収穫が始まり、下旬以降に新そばとして提供されるという。 (清山遼太)