水産都市・浜田を代表する高級魚で、旬を迎えている「ノドグロ」が11月、市内全小中学校の給食メニューに登場する。地元船団でつくる県機船底曳網漁業連合会が提供し、市場価格1匹700~800円程度の魚を一匹丸ごと味わってもらう。煮付けか、塩焼きか、市内5カ所の給食センターがレシピを試作している。
ノドグロはアジやカレイと並び、浜田漁港で水揚げされるブランド魚「どんちっち3魚」の一つ。毎年8月に沖合底引き網漁船による漁が始まる。
連合会が、コロナ禍で暗い話題が多く地元水産業が低迷する中、給食を通して浜田が誇る食文化や産業に関心を持ってほしいという思いで企画した。
時期は11月中旬から下旬にかけてを想定。浜田漁港に水揚げされた20~22センチサイズの4200食分を買い取って冷凍保存。下処理には浜田水産高校の生徒が協力する。
連合会の金坂敏弘会長(54)は、学校給食の思い出が強く残っているという自身の体験を振り返り「明るい話題を子どもたちに届けたい。地元水産業への理解や誇りが深まるきっかけにもなればうれしい」と話した。 (勝部浩文)