<短歌>宮里 勝子選

昇り龍その名の如く龍司君オリンピックで快挙なし遂げ      浜 田 宇津美枝子

  【評】賛否両論の中で始まった東京オリンピック。作者の地元から選出された3千メートル障害の三浦龍司さんは予選から走る度に記録を更新し、その喜びは初句の比喩にたとえてあまる。結句の(快挙なし遂げ)は大まかとなったが難しい主題に取り組まれたことに賛同しました。

香のしるき白百合七輪大瓶に来る筈のない人を待ちをり      安 来 清山 知子

  【評】大輪の白百合からはなたれる香りは...