熊本県上天草市の離島・湯島で暮らす猫=2024年2月
熊本県上天草市の離島・湯島で暮らす猫=2024年2月

 知人からLINE(ライン)で子猫の写真が送られてきた。「夜になるとコンビニの前にどこからともなく来るらしい。古い首輪を付けている」。保護されて交流サイト(SNS)で飼い主を探していたが、会えたかどうかは分からない。

 国の調べで、2023年度の猫と犬の殺処分数は計9017匹。1日当たり約25匹だ。捨てられ、自然の中で人知れず落とす命も多いだろう。虐待や飼育放棄、不適切飼育の問題もある。原因をたどると、人間に行き着く。

 島根県内は繁殖抑制の事業や譲渡推進などが進み、23年度の殺処分は猫4匹、犬1匹でいずれも過去最少だった。ただ、保護活動や住民主体で不妊去勢手術などを行う地域猫活動は善意が前提になっている。行政のさらなる支援が必要で、われわれの意識が変われば多くの命が救えるはずだ。

 かつて実家に猫がいた。本紙の「譲ります」欄で知ったのをきっかけに家族になった。日常を変えてくれ、かけがえのない日々を過ごした。自由奔放で必要以上に求めず、完全には人に取り込まれない姿がうらやましく、憧れた。独特の魅力があり、夏目漱石ら文豪に猫好きが多いのも頷(うなず)ける。

 「にゃん」の鳴き声にちなんで2月22日は猫の日。猫を取り巻く課題が解決すれば人間社会もきっと良くなる。慌ただしい現代社会。癒やしを求め、なりたいとの思いも持ちながら今夜もユーチューブで猫を見ている。(添)