映画部門で文部科学大臣賞に選ばれた李相日監督 (C)ORICON NewS inc.
映画部門で文部科学大臣賞に選ばれた李相日監督 (C)ORICON NewS inc.

 文化庁は2日、芸術各分野で優れた業績をあげた個人や団体を顕彰する「芸術選奨文部科学大臣賞」2025年度(令和7年度)の受賞者を発表。映画『国宝』の李相日監督や、タレントの清水ミチコら23人が選ばれた。また、新人賞には俳優の広瀬すず、お笑い芸人・脚本家のバカリズム、声優の花江夏樹らに22人と1組が選ばれた。

【画像】2025年に出演作の公開が相次いだ広瀬すず

 演劇、映画、音楽、舞踊、文学、美術A、美術B、メディア芸術、放送、大衆芸能、芸術振興、評論の12部門から選出され、受賞者には賞状と、大臣賞には120万円、新人賞には80万円の賞金が贈られる。贈呈式は今月17日、都内のホテルで行われる予定。

 映画部門では、吉田大八監督と李相日監督が受賞。吉田監督は全編モノクロで撮影が行われた『敵』に対して、「人が自身の倫理観、道徳観で揺れる瞬間を、批評性を持って描いてきた到達点」と高く評価。

 李監督は、歴代興行収入ランキングで22年ぶりに記録を塗り替え、邦画実写
No.1作品となった『国宝』。令和8年2月には200億を突破。現在もなお興行成績を更新中である。そうした数字の面だけではなく、歌舞伎の女形の才能を見いだされた主人公が芸道に人生を捧げる姿を描いた手腕が評価された。

 また、『遠い山なみの光』の石川慶監督と、同映画で主演を務めたほか、『ゆきてかへらぬ』『片思い世界』『宝島』でそれぞれに異なる難役を演じた広瀬すずが新人賞に選ばれた。

 メディア芸術部門では、アニメ『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』の鶴巻和哉監督と『ダンシング・ゼネレーションsenior』の漫画家・植村さとるに大臣賞、『ダンダダン』の漫画家・龍幸伸と、声優の花江夏樹に新人賞が贈られる。

 花江は、『劇場版「鬼滅の刃」 無限城編 第一章 猗窩座再来』が大ヒットした「鬼滅の刃」シリーズの主人公・竈門炭治郎を務めるほか、『ダンダダン』のメインキャラクター・オカルンを筆頭に多数の作品に出演し、『劇場版 チェンソーマン レゼ篇』『ホウセンカ』では印象的な役柄で、主人公とは違う魅力も見せた。

 大衆芸能部門では、音楽家の大貫妙子と清水ミチコが大臣賞に選出。清水は、軽快なトークやピアノ弾き語りによるものまね、芸能人や文化人の顔まねなど多彩な芸を展開し、音楽とお笑いを融合させた唯一無二のスタイルを確立した点が評価された。

 演劇部門で尾上右近、望海風斗、放送部門で『ホットスポット』のバカリズムが新人賞に選ばれた。

■大臣賞の受賞者は以下の通り

【演劇部門】
齋藤雅文(劇作家)
味方玄(能楽師)

【映画部門】
吉田大八(映画監督)
李相日(映画監督)

【音楽部門】
遠藤千晶(地歌箏曲演奏家)
山田和樹(指揮者)

【舞踊部門】
宮川新大(バレエダンサー)
森山開次(舞踊家)

【文学部門】
いしいしんじ(小説家)
堀江敏幸(小説家)

【美術A部門(絵画・彫刻など)】
安藤榮作(彫刻家)
岡崎乾二郎(造形作家・批評家)

【美術B部門(建築・デザインなど)】
深澤直人(プロダクトデザイナー)

【メディア芸術部門】
鶴巻和哉(監督)
槇村さとる(漫画家)

【放送部門】
柴田岳志(演出家)
四元良隆(ディレクター・プロデューサー)

【大衆芸能】
大貫妙子(音楽家)
清水ミチコ(タレント)

【芸術振興部門】
小田井真美(さっぽろ天神山アートスタジオAIRディレクター)
福井健策(弁護士)

【評論部門】
大出敦(慶應義塾大学教授)
松隈洋(建築史家・神奈川大学教授)