『THE TIME,』、『ひるおび』、月曜は『CDTVライブ!ライブ!』と、朝・昼・夜それぞれの時間帯で放送を届けているTBSの江藤愛アナウンサー(40)。昨年は『音楽の日』総合司会、34年ぶりの東京開催となった『世界陸上』でのキャスターなど、さらに活躍の場が多く見られた。TBSに欠かせない存在の江藤アナが、それぞれの番組にどういった気持ちで臨んでいたのか。インタビューを申し込むと、メモを手に「きょうは、本当にありがとうございます!」と心からの笑顔をこちらに向けて現れた。後編では、自身が最も長く担当している『ひるおび』、34年ぶりの東京開催となった『世界陸上』、自身のテーマソングなどについて明かした。
【写真】大事そうに…母とめいからのお守りを披露した江藤愛アナ
■チームワークを感じた2時間超の緊急放送 恵俊彰の“気遣い”に「泣きそうになっちゃって…」
――『ひるおび』は、10年以上のご担当となります。江藤さんご自身にとって、最も長く担当されている番組かと思いますが、改めて『ひるおび』への思いを伺わせてください。
家族以上に、家族のように感じる存在です。朝の打ち合わせから生放送、翌日の反省会まで、終わると午後3時。1日の半分を過ごしています。昨年、カムチャツカ半島で地震があり、津波警報が出ました。CMもVTRもない中、津波の注意喚起を伝え続けたことがありました。2時間以上に及び、(伝える側としても)不安はあります。でも、視聴者の皆さんの無事のために、何が起きたかを伝える。18年目になるひるおびが培ってきたチームワーク・絆が、そこにありました。放送が終わって「阿吽の呼吸だよね。」と、恵さんと話しました。
恵さんって、ちょっとした変化に気づいてくれるんです。この間びっくりしたのが、自分の中でちょっとその日、落ち込んでいたんでしょうね。でも基本的にいつもと同じなんですが、ふっと恵さんから「江藤、今日どうした?」って言われたんです。その時「えっ!」と泣きそうになっちゃって。こうやって見てくれているのは、もう家族ですよね。その言葉に救われた私がいました。
八代さんは、私がシール集め好きだからと、沖縄限定のちいかわのシールを買ってきてくれたり、万博情報を共有してくれたり、毎日楽しいです。担当曜日は違いますが、皆川玲奈アナウンサーとは「パン活」をしています。この間は、ご主人と娘ちゃんと一緒に出かけて、「家族ぐるみ」の仲です。『ひるおび』も『THE TIME,』も情報番組の良いところは、日常がちょっと笑顔になるような情報を教えてくれるところ。何年担当しても、毎日情報は変わっていくので、いつも新鮮な気持ちでやっています。
■『世界陸上』中は「現場に行く前、毎日泣いてました」 終了後は織田裕二ロス?「翌日に『踊る大捜査線』を見ました(笑)」
――34年ぶりの東京開催となった『世界陸上』でも番組キャスターを担当されていました。特別な『世界陸上』でしたが、キャスターとして感じたことを聞かせてください。
今でも夢だったんじゃないかなって思う9日間でした。世界陸上がものすごく怖かったんですよ。34年ぶりの東京開催。TBSとしても力が入っているのを感じていたので、ものすごく責任がある、私はスタジオでどう伝えていけばいいのかというのが、どうしても怖くて。2024年ぐらいから「2025年は来ないでほしい」とずっと思っていたんです(笑)。
実況を担当していた小沢(光葵)アナウンサーとも、「時よ止まれ。」と話していました。私が初めて携わったのが2023年のブダペスト大会。ヨーロッパは陸上人気が高いので、現場の熱がすごかったんです。観客の熱、アスリートの思い、熱い景色をそこで見て、「この景色が東京で見られたらいいな」とふっとつぶやいたことを覚えています。迎えた東京開催も初日から大歓声。想像以上の熱がそこにあったのは、嬉しかったです。およそ62万人が会場に訪れて、テレビでもたくさんの方が見てくれて。TBSとしても、スポーツだけじゃなく、情報、バラエティー、ドラマ一丸となって、世界陸上を盛り上げようという気持ちのもと、一致団結したことも、会社としてすごく大事な出来事だったと感じています。
だからこそ本番を迎えるまでが怖かったんですよ。最終日になっても現場に行く前に泣いていたんです(笑)。夕方6時半から放送なのに、5時ぐらいまでは誰にも気づかれないように泣いていました。目に涙をためながら(滞在先のホテルから)スタジアムに行って、最終日に、家族が観客として見に来るのがわかっていたので、姉に「姪っ子いる?ちょっと近くに来て」とお願いして、ハグをして「頑張るから!」ってスイッチ入れていたくらいです。
もちろんすごく楽しかったですし、一生忘れられない時間だったんですけど、なぜか夢みたいって思うから不思議です。でも、夢じゃなかったって思った出来事があったんです。『第67回輝く!日本レコード大賞』の時、&TEAMのKさんとお会いして、「紅白のリハーサルで今田美桜ちゃんに会ったよ。世界陸上の話をしたよ〜。」と伝えてくれて。私の仲間がそこに変わらずいると思って、その時に「あの9日間は夢じゃなかったんだな」って、思いました。
そして何といっても織田裕二さんの存在です。織田裕二さんから陸上への愛、優しさを学びました。いい結果を残した選手だけではなく、選手の願う結果ではなかった時に、どんな言葉をスタジオから織田さんが投げかけるのか、すごく勉強になりました。織田さんとまた何かご一緒できる機会があったら嬉しいですね。世界陸上が終わって、翌日の休みに、改めて『踊る大捜査線』を観たんです。織田さんに会いたくなっちゃって(笑)。放送当時ももちろん観ていたのですが、世界陸上が終わった後に見直してよかったなと思いました。こんなすごい方の隣にいたんだと(笑)。
これは織田さんにも直接お伝えしたことなんですが、私、小学生の時に看護師になりたかったんですね。でも織田さんのドラマ『振り返れば奴がいる』が怖くて、私、看護師の夢は辞めようと諦めたんです(笑)。今、こうやってアナウンサーになれたのも、元を辿れば織田さんのおかげかもしれませんね(笑)。
■緑黄色社会の楽曲が「仕事に対する向き合い方」視聴者からの声が励みに
――改めて挙げていくと、かなり多くの経験が重なった2025年だったと思いますが、激動の1年を振り返ってみて、いかがでしょう?
2025年は、世界陸上、音楽の日、ドラフト特番、レコード大賞と、自分の中でとても大切にしている特別な番組が全部終わった時に、素晴らしい経験をさせてもらったと感じました。無事に終えられたのは、スタッフに支えてもらったからだよなぁと。
昨年、「私、まさにこんな気持ちで仕事をしている!」と気づかせてくれた曲と出会えたんです。緑黄色社会さんの「恥ずかしいか青春は」という曲です。「僕ら全力でやってんだ」という歌詞があって、私もいつも全力でやっているという思いがあって、会社のみんなと、青春を過ごしているような気持ちがあるんですよ。「守り抜いた青春が何よりもの贅沢だ きっといつか焦がれ思い返す」という歌詞からも、いつまで続くかわからないけど、できるだけ自分が青春と思えるものが長く長く続けばいいなって、毎日を大切に生きているところがあります。これが、私の仕事に対する思いです。
――後輩アナウンサーのみなさんへの思いも伺わせてください。
後輩の放送を観て良かったなっていうところを、いつも伝えるようにしてます。私は1年目の時、テレビで話すのも、笑うのも怖くて、いつも終わって泣いていたんです。テレビに出るのが怖い…という気持ちが強かったので、特に入ったばかりの長尾、中谷アナウンサーには、楽しいという気持ちを忘れないで欲しいという願いで、感想を伝えています。吉村アナウンサーが「愛さんのおかげで、私たちのびのび番組できています」と手紙をくれて、私の役目もあるのかなって、嬉しくなりました。放送に向き合う時に、丁寧かつ誠実に、そして、私たち自身も楽しい空間でありたいと思っているので、それが後輩に伝わっていたらいいなと思います。
――たくさん貴重なお話をいただいてありがとうございました!最後になりますが「好きなアナウンサーランキング」にも多くのファンの方々からコメントが届いておりました。メッセージをお願いできますと幸いです。
本当にいつもありがとうございます。オリコンの「好きな女性アナウンサーランキング」のコメントを見ていると、私のことを理解してくれているんだなぁ…と嬉しい気持ちでいます。「初めて『ひるおび』の観覧に行ったとき、優しくも芯のある江藤さんのお声に癒やされました」「安定感抜群のアナウンス力と、ジャンル問わず数々の番組に柔軟に対応される姿を見て、尊敬の念に堪えません。どの番組にも相当準備をされて臨まれているからだろう。社会人としてのお手本です」とか、もしかして、私の準備見てましたか?って思うくらい(笑)。自分のX、Instagram、noteのコメントを読んでいても、「そのままでいいから頑張れ」と言ってくれているような気がするので、本当に周りのスタッフだけじゃなくて、いつも見てくれている皆さんに、改めて感謝を伝えられたらと思います。
◆江藤愛(えとう・あい)1985年生まれ。青山学院大学卒業後の2009年にTBS入社。現在は、『CDTVライブ!ライブ!』、『ひるおび』、『THE TIME,』、『バナナマンのせっかくグルメ』YouTubeナレーションなどを担当している。
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