停滞した前線の影響で8月11日に始まり、列島を襲った記録的な豪雨から1カ月。計約2千戸の住宅が浸水した佐賀県武雄市と大町町は、2019年8月の豪雨でもほぼ同じ地域が水没した。生活や事業を立て直していた途上の再被災に、住民の落胆は激しい。異常気象が深刻な国内で、こうした地域は今後増えるとの指摘もある。度重なる出費や、「再々被災」への不安で、疲労が増す現地の声を聞いた。
▼迷い「住み続けるのか」 新品家電が災害ごみに
8月の豪雨後、佐賀県武雄市や大町町が設けた災害ごみの集積場は「2021年製」「20年製」の冷蔵庫やテレビ、洗濯機などが目立つ。
19年8月の水害で廃棄、各家庭が新たに購入した家電...