自民党総裁選後に開かれた両院議員総会で、壇上で手を取り合う、高市早苗新総裁(左から4人目)ら=4日午後、東京・永田町の党本部
自民党総裁選後に開かれた両院議員総会で、壇上で手を取り合う、高市早苗新総裁(左から4人目)ら=4日午後、東京・永田町の党本部

 春先に小欄で部屋の畳が古くなったことを書いたが、ようやく表替えを行った。カタログを見ると、畳表の素材は従来からのイ草のほか、細長くより合わせた和紙をコーティングしたもの、樹脂があった。織り方に加え、色もグリーン系、ベージュ系、グレー、ブラウンなど多彩。選ぶのに迷った。

 新しくなり足触りも心地よい。「畳床がしっかりしているから、今まで使った年数以上は使えるでしょう」と業者さん。目に見える表側だけでなく、芯の部分、内部こそ大事なのだ。

 こちらも表に出る「顔」が代わった。自民党総裁選で勝利して、第29代総裁に選出された高市早苗氏。首相に指名されれば史上初の女性首相となる。刷新感はあったはずだが、公明党が連立政権の枠組みからの離脱を決め、前途多難だ。

 石破茂氏が選出されて約1年での総裁交代。選挙の顔として有権者受けを主に考え、すげ替えているように思えてならない。選挙で負ければ、内部から辞任を求める声が出る。自民党の中に芯の通ったまとまりはあるのだろうか。いくら表の顔を替えても、個々の議員が国民や国の課題と向き合って活動しなければ、何も良くならない。

 プロ野球はレギュラーシーズンを終え、監督交代のニュースが伝わる。新しい指揮官の手腕はペナントレースの順位で数字に表れる。とはいえ、政治のリーダーの評価は選挙の結果だけではないはずなのだが。(彦)