東京都渋谷区。代々木上原の駅を降りて邸宅が並ぶ小高い丘の上に、その高級マンションはあった。分譲されたのは昨年春。最上階にある10億円超という1室は、商談でたやすく売れた。しかし、その後は誰も訪れていないという。
なぜなのか。
私たち取材班が、関係者や資料をもとにたどり着いた所有者は、ある組織の幹部だった。カンボジアの中国系複合企業プリンス・グループ・ホールディング。アメリカとイギリスが経済制裁している「アジア最大の犯罪組織」だ。私たちはこれまで、グループの幹部たちが日本で複数の高級不動産を購入していることを明らかにしてきた。こうした高級物件を買っているのは、このグループだけではなく、中国系の富裕層は次々と買っている。なぜ彼らは日本に目を付けたのだろうか。
専門家らが指摘したのは、ある種の「ゆ...













