2月28日、駒沢大の卒業を控えた伊藤蒼唯(22)は古里の出雲市にいた。大学最後のレースは、地元で開かれた「出雲くにびきマラソン」のハーフ(21・0975キロ)。トラック用ユニホームではなく、知名度が高い紫と白色の駅伝用で出場したあたりにゲストランナーとしての「本気度」がのぞいた。

#(上)河南中時代のマニアックな「練習日誌」
#(中)箱根デビューで衝撃の区間賞
 

地元へ最大限の感謝

 1位の選手に7分以上の差を空ける1時間2分41秒の走りだけでなく、振る舞いが陸上関係者を驚かせた。

 神戸川土手で折り返すコースで、擦れ違うランナーに一人ずつ手を振って応えた。ゴール後は1時間以上にわたってサインに応じ、記念撮影のために笑顔をつくった。「地元で見栄えのする...