隠岐の海(上)が下手投げで御嶽海を破る=25日、両国国技館
隠岐の海(上)が下手投げで御嶽海を破る=25日、両国国技館
照ノ富士(右)が上手投げで貴景勝を下す=25日、両国国技館
照ノ富士(右)が上手投げで貴景勝を下す=25日、両国国技館
隠岐の海(上)が下手投げで御嶽海を破る=25日、両国国技館 照ノ富士(右)が上手投げで貴景勝を下す=25日、両国国技館

 新横綱優勝を成し遂げた照ノ富士は、一人横綱の重責を果たした精神力が見事だった。前半戦は安定感のある前傾姿勢の攻めを披露。初黒星を喫した9日目の大栄翔戦など後半戦は古傷の両膝への不安がうかがえたが、14日目の大関貴景勝戦では左上手を引き、正念場で勝負強さを発揮した。ここ4場所で優勝3度と充実ぶりが光っている。

 千秋楽まで賜杯を争った34歳の妙義龍は、14日目の大関正代戦で見せたような鋭い出足が健在で、盛り上げに大いに貢献した。三役復帰を目指し、再び上位で暴れることを期待される。

 両大関はともに8勝止まりで、情けなかった。正代は腰高の雑な攻めの改善が急務。貴景勝は3連敗のスタートから立て直してかど番を脱出したが、13日目に妙義龍に負けたのは痛恨だった。本来の押し相撲を15日間貫くことができる体を取り戻すことが先決だ。

 関脇2人にも課題が残った。9勝の御嶽海は負けた時の覇気のなさが目についた。新関脇の明生は前に出る取り口が少なめで、千秋楽に何とか勝ち越した。

 大栄翔や阿武咲、遠藤、隠岐の海の三役経験者たちは持ち味を発揮して、10勝以上を挙げる奮闘だった。負け越したものの宇良や豊昇龍の多彩な技はファンを楽しませた。一方で安易に引いたり、それにあっさり落ちたりするような攻防に乏しい内容も散見された。各力士は土俵の充実の重要性をかみしめて稽古に励んでほしい。