ジェンダー平等が世界最低レベルに沈む日本で、男女の賃金格差は大きな課題となっている。元首相補佐官の矢田稚子さん(60)はその改善に取り組んできた一人だ。民間企業や国会議員を経て、岸田、石破両政権で首相補佐官を務め、今は官民の橋渡し役を担う。
どの立場でも一貫して女性の働き方に向き合ってきた姿勢の根底にはどんな経験があるのか。近くで見た元首相らの姿も交えながら、矢田さんにとっての働くことの意味を語ってくれた。(共同通信=池上いぶき)
▽ヤングケアラーだった
10代の頃から、仕事は日々食べていくための手段でした。大阪の実家には借金があり、私は5人きょうだいの長女。弟や妹たちの面倒をみて、体調を崩しがちな両親を看病しアルバイトで家計を助ける、今で言うヤングケアラーでした。
中卒で働こうと決心していたほど、生活は困窮していました...













