林家 ひろ木氏
林家 ひろ木氏

笑いと健康

 「前向きさ」元気の秘訣

 山陰中央新報社の石見政経懇話会、石西政経懇話会の定例会が15、16の両日、浜田、益田両市であった。落語家の林家ひろ木氏(41)が「笑いと健康」をテーマに小話や冗談を交えて健康長寿の秘訣(ひけつ)を説いた。要旨は次の通り。

 師匠の林家木久扇は今年で83歳になった。今も笑点の収録に臨み、全国を飛び回り、活躍している。なぜそんなに元気なのか。入門して18年間、師匠の芸や生活をそばで見てきて気が付いた。

 一つはいち早く異変に気付くこと。師匠は50代で腸閉塞(へいそく)、60代で胃がん、70代で喉のがんを患ったが、いずれもおかみさん(木久扇氏の妻)が顔色や声の変化に気付いて検査を勧め、師匠も素直に応じたことで早期発見につながった。病気は自分では分かりにくい。頻繁に顔を合わせる家族や身近な人の対応が大切だ。場合によっては愛人でもいいでしょう。

 もう一つは前向きであること。喉のがんを患った時は、がんの克服だけではなく、すでに復帰後の仕事の準備を進めていて驚いた。 笑いと健康の関係は科学的に証明されている。寄席で落語を聞いたリウマチ患者の血液を調べると、痛み成分が大きく減少し話題になった。笑いは(免疫細胞である)ナチュラルキラー細胞を活性化させ、認知症発症リスクを3分の1程度に下げるとの論文もある。

 師匠は日頃からとんちんかんなことを言い、抜けているイメージがあるが、皆さんが思っている以上だ。夏でも餅を食べるほどの餅好き。どの餅が好きか尋ねたら、「お金持ち」と返ってきた。毎日が大喜利をやっているよう。笑うのにお金はそれほどかからない。考え方、感じ方を変えるだけでいい。ぜひ実践してほしい。