バスケットボール男子Bリーグ1部(B1)西地区の島根スサノオマジックが3日、ホームの松江市総合体育館で第2戦を行い、千葉ジェッツ(東地区)に74ー81で競り負けた。昨季のB1年間王者を相手にした開幕節は1勝1敗となった。
島根は第1戦と同じく安藤誓哉、阿部諒、金丸晃輔、リード・トラビス、ニック・ケイが先発。先行を許す展開となったが、チーム最多28得点の安藤、ケイらの得点で追い上げた。第4クオーターは中盤以降に猛追したが、攻守で激しい動きを見せる相手を逆転できなかった。
第3、4戦は9、10の両日、ホームの松江市総合体育館で東地区のレバンガ北海道と対戦する。
◇第2戦(3日・松江市総合体育館、1756人)
千 葉 J 8126ー2374 島 根
1勝1敗 23ー19 1勝1敗
13ー17
19ー15
【評】島根は新加入の安藤らの攻撃を中心に互角の戦いを見せたが、試合最終盤で突き放された。
前半は、安藤が第1、2クオーターで4本の3点シュートを含む計22得点でけん引。ビュフォードや金丸も要所で決め、42ー49で折り返した。
第3クオーターは外からのシュートが決まらなかったが、ケイのインサイド攻撃などで追い上げ一時、同点とした。第4クオーターは序盤に厳しい守備で得点できず苦しい展開。終盤にビュフォードのシュートで勢いをつかんだが、相手に3本の3点シュートを決められて引き離された。
島根は相手にディフェンスリバウンドを計30本取られ、攻守の切り替えの速い展開に対応しきれなかった。
島根はリードを許しながらも粘り強く追い上げた。第1戦の100点ゲームで競り勝った勢いを随所に発揮。昨季のB1年間王者の千葉ジェッツに惜敗したが、新加入と既存メンバーが融合し、チーム力アップを感じさせた。
第1、2戦の勝敗は、リバウンドの差で分かれた。島根のオフェンスリバウンドは第1戦の21に対し、第2戦は7にとどまった。ポール・ヘナレ監督も「千葉が昨日よりディフェンスリバウンドを強めてきた」と話した。
第1戦よりも攻守で激しさを増した千葉のプレーに苦戦しながらも、食らい付いた。新加入選手が持ち味を存分に発揮。安藤誓哉はチーム最多の28得点で攻撃を引っ張った。
加えて、ポール・ヘナレ監督が今季のキーマンに挙げるニック・ケイの活躍が光った。献身的な守備を継続し、安藤や金丸晃輔が厳しくマークされる中、後半は攻撃の起点になった。ケイは試合を終え「かみ合わなかった部分が機能すれば、チームはさらに上向く。伸びしろを感じた2試合だった」と振り返った。
B1王者に対し、第2戦も譲らぬ戦いを見せた。ヘナレ監督は「いいところも悪いところも経験できた。チームにとって大きな経験になった」と前を向いた。 (景山達登)