東京五輪・パラリンピックの開催期間中、公式サイトや大会組織委員会のシステムに対し約4億5千万回のサイバー攻撃があったことが5日、組織委などへの取材で分かった。いずれも不正な通信を遮断し、大会運営への影響はなかった。五輪はハッカー集団の標的になりやすく深刻な被害も懸念されたが、水際で阻止できた形だ。
東京五輪へのサイバー攻撃の規模が明らかになるのは初めて。2012年ロンドン五輪や18年平昌冬季五輪に比べると少なかった。情報セキュリティー会社トレンドマイクロは「新型コロナウイルスの流行で無観客開催だったため、チケットや観客向けの情報が攻撃に使えなかったのではないか」と分析した。
組織委は「被害を出さずに防ぎ切れた。関係者が一体となって情報共有や対策に取り組んできた成果だ」と強調した。