岩崎 恵美子氏
岩崎 恵美子氏

新型コロナにどう向き合うか~ 感染症の正しい知識とその予防策

 小まめな手洗い心掛けを

 山陰中央新報社の石見政経懇話会、石西政経懇話会の定例会が29、30日、浜田、益田両市でそれぞれあった。「新型コロナにどう向き合うか~感染症の正しい知識とその予防策」と題し健康予防政策機構(仙台市)の代表で医師の岩崎恵美子氏(76)が講演し、新型コロナウイルス感染は「接触」で起こることが多いため、防ぐのに最も有効なのは「手洗い」だと強調した。要旨は次の通り。

 皆さん、マスクは外してもらって問題ない。着けても何の意味もない。政府のコロナ対策は経済産業省や国土交通省の下で進められ、感染症対策ではない。私たちはもう少し利口になり、自分の体は自分で守ることが大切だ。

 感染症は人類が農耕を始め、家畜を飼うようになったのが始まり。多くのウイルスは野生動物からもたらされる。モンゴル帝国による東西交易が活発になった14世紀に欧州でペストが大流行し、大航海時代の15~17世紀は船でペストが各地に広がった。グローバル化と感染症の関係は切っても切れない。

 同じ感染者と接しても、うつる人とうつらない人がいる。なぜか。一つは疲労などの体力が関係する。体質ではない。

 もう一つはその人の行動が関係しており、それが手だ。唾液に含まれるウイルスが、空中に飛散するのはたいした量ではない。問題は鼻水やせきをした時に手につくことだ。

 さらに注目すべきは便にウイルスが含まれること。実は患者は皆、下痢をしており、トイレが感染源になる。お尻を拭いた時に汚染され、ドアノブや蛇口、きちんと洗われなかった手を介し広がる。

 東京で感染者が再び増えているが、市中で流行しているとは思わない。キャバクラなどの決まった場所でしか感染者が出ていないからだ。トイレを清潔に保てばもっと安全になると思うが、なかなか伝わらない。

 テレビで放送されていたくしゃみでしぶきが広がる映像は、恐怖心をあおるだけだ。空気中で飛沫(ひまつ)は希釈され、感染する濃度ではなくなる。その程度で感染するならば、満員電車の状況がある都市部でもっと広がっている。

 感染症の一番の感染経路は手を介し鼻や口を触ってうつる接触感染だ。アルコールでなくても、せっけんでいい。小まめな手洗いを心掛けてほしい。