鳥取県職員の新型コロナウイルス感染を受けて陳謝する平井伸治知事=鳥取市東町1丁目、県庁
鳥取県職員の新型コロナウイルス感染を受けて陳謝する平井伸治知事=鳥取市東町1丁目、県庁

 鳥取県は31日、県東部農林事務所の職員8人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。うち1人は30日に感染が確認された性別非公表の30代で、7人は31日に確認された30~50代男性。いずれも職場の送別会の2次会で同市内の接待を伴う飲食店を訪れていた。県はこの店で県内8例目のクラスター(感染者集団)が発生したと認定した。

 平井伸治知事は「心配と迷惑をお掛けした。おわび申し上げたい」と県民に陳謝した。

 県によると、8人は同事務所地域整備課所属。26日に送別会があり、午後9時ごろまで同課職員14人で同市内の飲食店を利用。その後、うち8人が接待を伴う飲食店で27日午前0時まで約3時間、過ごした。多くがマスクを着けず、カラオケを楽しんだ職員もいたという。

 感染判明を受け、同課は当面、消毒のため閉鎖し、同事務所内の他課の職員や自宅待機している職員が遠隔で業務に当たる。また、濃厚接触者がいる県本庁の農地・水保全課も閉鎖など同様の対応を取る。

 クラスターが発生した飲食店は、感染症対策を講じた県の認証店や協賛店ではないという。23日以降に店を利用した客に連絡がついているとして、県は店名を公表しない。店の従業員2人と客4人も30日までに判明した感染者に含まれている。さらに31日、鳥取市がこの店の客を含む11人が感染したと発表。クラスターの規模は少なくとも15人に広がった。

 31日は米子市在住の女性1人の感染も確認され、この日に県内で確認された感染者は計19人。累計は260人となった。また、県は倉吉市内の社員寮クラスター関連で30日に感染が判明した50代男性が変異株疑いだったと発表。県内で変異株疑いは計15人となった。