病のため大相撲の力士を引退した今岡凜太郎さん(27)=出雲市在住=が出雲市東福町のNPO法人サポートセンターどりーむでアートを学び、画家として再起を期す。新たに見つけた道を楽しみ、鉛筆を片手に毎日作品と向き合う。
東京都出身。大相撲で立行司を務める第41代式守伊之助さん(出雲市出身、本名・今岡英樹)の長男で、中学卒業後の2009年に高田川部屋に入門した。稽古中にくも膜下出血で倒れ、12年に現役を引退。17年9月から、芸術活動を通じて障害者の自立支援に取り組むサポートセンターどりーむで絵を学ぶ。
もともと絵を描くのが好きで、これまで動物や建造物などを手掛けてきた。
最近は、往年の名作SF映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に登場する車のデロリアンを描き、オリジナルのデロリアンを所有する愛知県長久手市のトヨタ博物館に贈った。「美しかったから描いた」と見本の写真を参考に黒と銀の色鉛筆を使い、A3サイズの紙に描き上げた。特に難しかったというタイヤの部分は立体感を意識した。
今岡さんは「芸術は素晴らしいものだ。次は動物に力を入れたい」と意気込む。
(藤原康平)