「囲碁de脳トレ~初級編~」を刊行した桑本晋平七段=出雲市大社町入南
「囲碁de脳トレ~初級編~」を刊行した桑本晋平七段=出雲市大社町入南

 出雲市出身の囲碁のプロ棋士・桑本晋平七段(49)がパズル集「囲碁de脳トレ~初級編~」を刊行した。石の取り方を中心にした内容だが、詳しいルールを知らなくても楽しめるのが特徴だ。先を読む力を付けることで、脳の活性化につなげる。

 桑本さんは10歳のころ囲碁と出会い、プロを目指して中学2年で上京。日本棋院東京本院で腕を磨き、19歳でプロデビューを果たした。現在は対局をこなす一方、囲碁雑誌や書籍の執筆活動、NHKの大河ドラマなどで囲碁の場面監修を務める。

 今回の著作は「石を取ることなら、囲碁を知らない人でもできる。これを脳トレとしてできないだろうか」と考えたのがきっかけという。

 相手の石を囲い、逃げられない状態を作ることを指す「石を取る」といったごく基本的なルールを説明した上で、どうしたら相手の石を追い詰められるか、問題を解いていく展開になっている。

 相手の一手を予想して次の一手を打つなど、問題の難易度が徐々に上がっていく。子どもが楽しめるよう、「勇者」や「モンスター」が登場し、囲碁の勇者が、問題を解きながらモンスターを倒していく内容になっている。桑本七段は「今まで囲碁をやったことがない人に見てもらいたい」と話した。

 合同会社イフウ発行、A6判、100ページ、610円。

  (藤原康平)