中村元氏が中学時代に記した読書録に見入る来場者=松江市八束町、中村元記念館
中村元氏が中学時代に記した読書録に見入る来場者=松江市八束町、中村元記念館

 【松江】松江市出身のインド哲学・仏教学の世界的権威、中村元氏(1912~99年)が中学時代の日記に記した読書録や関連蔵書を並べた企画展が、松江市八束町の中村元記念館で開かれている。中村氏の研究の原点に触れることができ、市民が見入っている。12月26日まで。

 中村氏は中学1年の時に、病気で1年間休学。読書の時間ができ、哲学や宗教関連の本を読みあさるきっかけになったという。

 会場には、「怪談の耳無芳一を全部眼(め)を通した」(1929年、中学4年)や沙翁(さおう)(シェークスピア)の「ジュリアス・シーザー」(同)など読んだ本を記録したページの複製20点や実際に読んでいた本9冊が展示されている。

 「印度(インド)思想概説」は4日間にわたって記録があり、この頃から東洋思想への関心が高かったことがうかがえるという。中村元記念館東洋思想文化研究所の石原珠美さんは「思想家としての中村さんの原点に思いをはせながら見てほしい」と呼び掛けた。

 月曜は休館。無料。

  (坂上晴香)