今高野山開基1200年へ向け準備を進める実行委員会の山口純夫会長(右)ら=広島県世羅町、今高野山
今高野山開基1200年へ向け準備を進める実行委員会の山口純夫会長(右)ら=広島県世羅町、今高野山

 中国横断自動車道尾道松江線で島根とつながった広島県世羅町にあり、美しい紅葉や桜で知られる県史跡「今高野山(いまこうやさん)」が2022年に開基1200年を迎える。弘法大師が開き、紀州高野山の荘園として栄えた歴史を発信し、観光振興につなげようと、地元住民が準備を進めている。

 今高野山は紀州高野山の別格本山で、今高野山龍華寺が政所寺院として荘園を管理した。木造の十一面観音立像や、黒漆塗に金色や朱色の彩色がよく残る獅子頭など貴重な文化財が数多く残され、桜や新緑、紅葉の名所としても知られる。松江市からは車で約2時間。

 地元住民らでつくる実行委員会は、開基1200年へ向けた機運を盛り上げようと、のぼり旗やパンフレットを作るなど、準備を進める。

 歴史に関わる情報発信にも力を入れる。開設したウェブサイト「今高野山ー甲山史跡・名所伝承保存会ー今高野山開基1200年」では、平安初期の822年、諸国を巡っていた弘法大師が黄金の観音像を発見したという開基にまつわる伝説などを紹介した。

 2022年は、4月20日の「火渡り」のほか、8月20日に弘法大師供養、10月に大田庄祭などを予定する。実行委の山口純夫委員長(73)は「史跡を訪れ、合わせて花や果物など町内の魅力にも触れてほしい」と呼び掛けた。
      (新藤正春)