部屋のインテリアとして使える携帯トイレ「アートトワレ」
部屋のインテリアとして使える携帯トイレ「アートトワレ」
オストメイト向けに作られた災害用トイレ「ベンリー・オスレット」
オストメイト向けに作られた災害用トイレ「ベンリー・オスレット」
東京五輪の聖火リレーの点火セレモニー会場に設置された「ほぼ紙トイレ」
東京五輪の聖火リレーの点火セレモニー会場に設置された「ほぼ紙トイレ」
災害用トイレ「ベンリー・オスレット」。排せつ物とパウチを分別して捨てられる
災害用トイレ「ベンリー・オスレット」。排せつ物とパウチを分別して捨てられる
部屋のインテリアとして使える携帯トイレ「アートトワレ」 オストメイト向けに作られた災害用トイレ「ベンリー・オスレット」 東京五輪の聖火リレーの点火セレモニー会場に設置された「ほぼ紙トイレ」 災害用トイレ「ベンリー・オスレット」。排せつ物とパウチを分別して捨てられる

 いつ発生するか分からない自然災害。自宅の耐震補強や食料の備蓄だけでなく、どのようにトイレを確保するのかも考えておきたい。防災関連のメーカー各社は特色ある商品を販売、万が一の事態に備えてもらおうと取り組んでいる。

 

 携帯トイレとアートを融合させたのが、「まいにち」(大阪)の「アートトワレ」。携帯トイレが入った紙製パッケージをフォトフレームに見立て、壁に掛けたり、皿立てに置いたりしても違和感なく部屋の雰囲気に溶け込めるようにしている。

 「押し入れにしまってしまうと、使いたいときにどこにあるか分からなくなる。『暮らしの中の防災』がキーワードです」と、営業担当の渡辺周史さん(38)。

 パッケージにはそれぞれ異なる絵柄のカードが入っており、サボテンや猫など計16種類。いずれもおしゃれな仕上がりで、購入者は女性が多いという。「トイレに行かなくてもいいように、食べたり飲んだりしなくなると、体を壊してしまう。携帯トイレを用意し、体を守ることが大事」

 商業施設や駅・空港などの対策も重要だ。多くの人が訪れるため大量の排せつ物が出るが、道路が寸断されれば、トラックで仮設トイレを運ぶことは不可能となる。

 カワハラ技研(東京)の「ほぼ紙トイレ」は、こうした問題を解決しようと開発された。耐水性が高い紙を使った組み立て式で、排せつ物をためるタンクは400リットル。50人が1週間利用できる大きさだ。組み立ては約20分で可能。使用後は焼却でき、感染症対策に有効という。

 マンションの管理組合や自治体などに納入しており、同社企画開発部の小野奈々子部長は「災害時は携帯トイレだけでなく、いろいろなトイレを備えておくのが良い。きれいに使い続けてもらうために清掃当番を決めるといったルール作りも大切になる」とアドバイスする。

 人工肛門や人工ぼうこうを利用するオストメイトのサポートも必要になる。患者団体の日本オストミー協会(東京)によると、国内のオストメイトは推定約20万人。日本の人口のおおよそ600人に1人の計算だ。

 ケンユー(広島)は、排せつ物と、それをためるパウチと呼ばれる袋を分別してスムーズに処理できる専用トイレ「ベンリー・オスレット」を作った。2015年に発売。ここ数年、官公庁や自治体、病院を中心に導入が進んできているという。

 同社第2営業部の渡辺芳也部長は「オストメイトは定期的に排せつ物を処理しなければならず、トイレに非常に苦労しているが、あまり知られていない。災害弱者となる方たちを助けられれば」と話す。