鳥取市気高町日光地区の水路の水から検出された鳥インフルエンザウイルスについて、鳥取県と環境省は8日、高病原性だったと発表した。環境省は現場から半径10キロ圏内を「野鳥監視重点区域」に指定。警戒感が高まっている。

 鳥取県の平井伸治知事は日光地区を視察し、検体採取場所から約300メートル離れた地点で望遠鏡をのぞきなら、県の担当者から説明を受けた。県は野鳥監視重点区域のほか、野鳥が集まる水場の巡回を強化し、野鳥の死骸などがないか調べている。水路近くの野鳥のふんから検出されたウイルスは低病原性だった。

 島根県は県内全284カ所の養鶏施設に、トラックの消毒や野鳥の侵入を防ぐネットの点検を徹底するよう文書で7日に通知した。県畜産振興協会は100羽以上を飼育する32カ所に消毒用の石灰を送ることを決めた。

 3万3千羽を飼育する山本産業(島根県邑南町矢上)の山本広達社長は「(ウイルス侵入の)可能性を少しでも低くするしかない」と話した。

 (藤井俊行、曽田元気)