燃える護摩壇を見守る参拝者ら=安来市清水町、清水寺駐車場
燃える護摩壇を見守る参拝者ら=安来市清水町、清水寺駐車場

 【安来】安来市清水町の清水寺で17日、師走恒例の年送り行事「大梵焼祭(だいぼんしょうさい)」が営まれた。参拝者は燃え盛る護摩壇に向かって手を合わせ、この一年間の幸せに感謝し、来年の無病息災と家内安全を祈った。

 寺の駐車場にヒノキの葉や枝で覆った護摩壇を設け、山伏がホラ貝を吹いたり弓矢を放ったりする儀式をした後、たいまつで点火。清水谷善圭貫主(かんす)(74)が願文(がんもん)を唱え、参拝者の「身体健全」「心願成就」といった願いが書かれた護摩木を僧侶らが炎の中に投げ入れた。

 参拝者は護摩壇を囲んで静かに合掌し、山伏や僧侶から観音様の力を加えてもらう「加持(かじ)」を受けた。

 初めて大梵焼祭に参加した米子市富益町の北尾和子さん(70)は「コロナ禍が早く収束し、来年が穏やかで良い年となるよう祈った」と話した。

 (渡部豪)