家族に囲まれ、笑顔を見せる高井結葵さん(左から2人目)。小学校に通うのを心待ちにしている=島根県隠岐の島町西町
家族に囲まれ、笑顔を見せる高井結葵さん(左から2人目)。小学校に通うのを心待ちにしている=島根県隠岐の島町西町
家族に囲まれ、笑顔を見せる高井結葵さん(左から2人目)。小学校に通うのを心待ちにしている=島根県隠岐の島町西町
家族に囲まれ、笑顔を見せる高井結葵さん(左から2人目)。小学校に通うのを心待ちにしている=島根県隠岐の島町西町
家族に囲まれ、笑顔を見せる高井結葵さん(左から2人目)。小学校に通うのを心待ちにしている=島根県隠岐の島町西町 家族に囲まれ、笑顔を見せる高井結葵さん(左から2人目)。小学校に通うのを心待ちにしている=島根県隠岐の島町西町

 2014年、島根県内で最も少ない体重316グラムで生まれた高井結葵(ゆうき)さん(6)=島根県隠岐の島町西町=が今春、小学生になる。命の危機を乗り越え、医療資源の限られた離島で、多くの人に支えられて成長した。節目の春に新たな一歩を踏み出す。(片山大輔)

 14年10月14日に生まれた。その前日、母・久美さん(43)は胃や背中の痛みを訴え、隠岐病院(隠岐の島町)に緊急入院した。重い妊娠高血圧症候群と肝機能障害で、母子ともに命が危ない状況だった。

 翌日にドクターヘリで県立中央病院(出雲市)に搬送され、帝王切開。妊娠24週での出産だった。

 医療スタッフは、大人の小指ほどの太さしかない手首に点滴の針を刺し、チューブで口から胃に母乳を入れて支えた。担当医が「最初の3日がやま」と覚悟する状態だったものの、5カ月後には体重が10倍の3300グラムに増え、退院した。

 帰島後も、3カ月に1回のペースで県立中央病院に通って経過を確認。島では隠岐病院がサポートし、少しの鼻水でも土日を問わず医師が対応してくれた。幸いにも一度も入院することなく、身長115センチ、体重23キロで、同年代と同じくらいの大きさになった。

 元気に育つよう向日葵(ひまわり)の1文字を名前に入れた。ダンスが好きで「動物とか鬼とか、いっぱい描く」と絵にも熱中する。2年半前に弟・隆聖(りゅうせい)ちゃん(2)が生まれ、おむつ替えや沐浴(もくよく)を手伝った。

 「316グラムで生まれたのがうそのようと思えることが、本当にありがたい」と久美さん。医療スタッフ、成長を気に掛ける近所の人、少し足が遅くても応援してくれた保育園の先生や友達の存在。父・健一さん(43)は「みんなに育ててもらった」と振り返る。県立中央病院新生児科の加藤文英部長は「家族で頑張った。低体重で生まれた子どもを持つ保護者の励みになる」と感慨深げだ。

 自宅近くの西郷小学校の入学式は12日。ルールを守る気持ちが強く、夢は警察官。「勉強を頑張る。友達をいっぱいつくる」。真新しい赤色のランドセルで通う日を指折り数える。