島根県警本部
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 2021年の島根県内の特殊詐欺被害件数が前年比19件増の73件、被害金額が3806万円増の7902万円に上った。前年はなかった高齢者を狙う還付金詐欺被害が24件を占め、県警は22年以降も被害が増える恐れがあるとして、警戒を呼び掛ける。

 県警が7日、明らかにしたまとめによると、内訳は架空請求詐欺が44件、4461万円(前年45件、2642万円)、役所職員をかたる還付金詐欺が24件、2650万円(同0件)など。年代別では65歳以上が44人に上り、被害者に占める高齢者の割合は60・3%だった。

 県警安全まちづくり推進室によると、1~3月は架空請求詐欺のみだったが、4月以降、還付金詐欺が急増した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で外出自粛となり、在宅する高齢者が多かったとみられ、還付金詐欺被害増加の要因となった可能性もある。

 小林貞樹室長は「発覚した被害は氷山の一角。詐欺のことが浸透していない。自分事として考えてほしい」と呼び掛けた。 (古瀬弘治)