昨年から各地で広がり、3密(密閉、密集、密接)の回避を求められている新型コロナウイルスは、災害時に人々が身を寄せる避難所の在り方に変化をもたらしている。一定のスペースを確保する対策が取られる一方、避難者の規模によっては体育館や公民館だけでは収容できない可能性が高く、宿泊施設や寺社といった受け皿の多様化が模索されている。
推計で最大47万人が避難した東日本大震災では、東北を中心に2千カ所以上の避難所が置かれ、被災者が夜露をしのいだ。しかし、プライベートな空間を持てないまま雑魚寝をするなど劣悪な環境を強いられ、災害関連死も相次いだ。2016...