業務改善サービスなどを展開するSBIビジネス・イノベーター(東京都)の島根BPOセンター(松江市朝日町)が今春、コールセンター業務を新たに受託し、20人を増員した。コロナ禍で高まる外部委託のニーズを取り込み、さらなる業務拡張と雇用増を目指す。
同社はSBIグループで、センターは昨年9月に島根銀行(松江市朝日町)の本店ビル10階(500平方メートル)に開設。3月末までは8人体制で、企業から受託したパソコン事務などの業務を手掛けてきた。
新たに始めるコールセンター業務は、ネット証券会社の口座開設の申し込みやアプリのダウンロード方法に関する顧客からの問い合わせに対応する。4月までに地元中心に20人を新規雇用し、研修を経て6月に本格稼働する計画。
災害リスクに備えた拠点分散の流れに加え、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて企業は業務の見直しに着手し、外部委託の動きが広がっているという。
BPOセンターは東京都と佐賀県にも1カ所ずつあり、島根の拠点は業務拡張で今後さらに40人程度の増員を目指す。同社管理本部の担当者は「業務を外に任せたいというニーズはさらに高まることが予想され、業務を広げていきたい」と話した。
島根銀行は本店ビル(地上13階、地下1階)の活用で、10~12階を貸し出しており、SBIビジネス・イノベーターは今回の増員に伴い12階のワンフロア(260平方メートル)も休憩スペースとして確保した。このほか11階は3社が5部屋を借りている。(平井優香)