短 歌

 ◇法吉公民館短歌会(松江市)

亡き夫を知る人の今日の手土産のいちじくの砂糖煮今も見てゐる 上野 里子

赤芽もちの紅の新芽にアキアカネついと止まりて紅重ねけり 室崎 和子

紫蘇畑は消ゆる茜を穂にとめてこまかき花をしづかにこぼす 高野 由美

うつうつと籠りすごしし時の間に紅葉すすむ街路の欅 須田 芳子

手をひいて歩いた子らも孫たちもおとなの男ふとい腕もつ 福間美和子

紅葉をもとめる旅に出でがたくアメリカ楓を街...