学びやを背に記念撮影する看護科の卒業生たち=島根県吉賀町真田、六日市医療技術専門学校
学びやを背に記念撮影する看護科の卒業生たち=島根県吉賀町真田、六日市医療技術専門学校

 定員割れによる経営難で3月末に閉校する島根県吉賀町真田の六日市医療技術専門学校で4日、最後の卒業式があった。看護科の第23期生16人が学びやを巣立ち、出席者が地元の医療人材育成や確保に貢献してきた学校の閉校を惜しんだ。

 新型コロナウイルスの影響で卒業生と職員のみ出席した。卒業生代表で答辞を述べた太田絵美さん(23)は「苦しいことがあっても仲間が励ましてくれ、それが一日一日を乗り越える力になった。形として無くなる母校のともしびを受け継ぎ、日々精進する」と誓った。

 卒業生のうち11人は地元の六日市病院への就職が決まっている。中田佳代子副学校長(67)は「地域医療に貢献した学校の運営に携わった全ての方に感謝する」と話した。

 同校は看護科(3年制)と介護福祉科(2年制)の2学科で、介護福祉科は昨年3月に最後の卒業生が巣立った。
      (石倉俊直)