
―2025年は創業40周年の節目にあたります。
キーワードにしているのは「Return to Origine」。原点に返ろうです。新型コロナウイルス禍以降、さまざまな分野でビジネスモデルが変わりました。ITや人工知能(AI)、デジタルトランスフォーメーション(DX)の必要性がいわれています。リモートワークでも仕事はできますが、「Face to Face」の人と人とのコミュニケーションが大切です。足を運んで取引先の人たちと直接会うことで、人の感情の機微がわかります。良いチームワークにもつながります。特別な策よりも、創業の原点に戻る活動をしていきます。
―人材育成についての考えを聞かせてください。
団塊の世代に240万人の赤ちゃんが生まれましたが、今や68万人になりました。日本の若者が減って、労働力が不足していくと、地方の衰退にもつながります。安易にDXやAIで補完することが対応策になるとは思えません。雇用拡大に向け、新卒と合わせて中途採用を拡大しているほか、外国人システムエンジニアの採用も始めました。仕事が好きでもっと働きたい社員には、70歳まで活躍してほしいと考えています。仕事を面白く、夢中になれる環境をつくり、それらに見合った賃金を与え、「よく働き、よく遊ぶ」というめりはりメリハリの効いた会社運営をしていきたいと考えています。社員を費用として捉えるのではなく、人的資源として捉え、今いる社員をさらに大切にしたいです。

山陰両県の企業でもDX化が進展しています。
DXの取り組みが浸透し、個人も企業も避けて通ることができない時代になっています。DXで重要になるのは、デジタル技術を導入する以前に、何をしたいかを明確に定めることです。DX関連の機器を単に提供するのではなく、何をしたいのかを聞き出しながら提案し、誰もが使えるDXを届けていきたいと考えています。

技術はテクノロジーだけではなく、お客様と接して好感を持たれることも大変素晴らしい人的技術です。
ですから当社では「ITに精通しているかどうか」よりも、仕事も遊びも一生懸命に打ち込む好奇心旺盛な方を求めています。
皆さんもぜひ「何でも良いので夢中になって打ち込む」経験をして欲しいと思います。
宮脇 和秀=大田市出身。慶応大卒。富士ゼロックスに入社し、海外事業部で7年半米国大使館・国防総省を担当。神戸支店長を経て、37歳で故郷・松江市に帰ってきました。
ミックの立ち上げに奔走し、刺激ある人生を送ってきました。IT普及によるセキュリティの重要性を感じ、2006年松江市北陵町にMCセキュリティを設立。
高校生の時から趣味は映画。今は配信が主ですが、年間で何百本も鑑賞します。
