地元住民が設置した巣箱を見る美川小の児童たち=浜田市内田町、美川小学校
地元住民が設置した巣箱を見る美川小の児童たち=浜田市内田町、美川小学校

 【浜田】野鳥の子育てシーズンを前に、浜田市美川地区の住民有志が巣箱を作り、地区内で設置を進めている。4日は美川小学校(内田町)の校庭の木に取り付け、子どもたちが野鳥の到来を待ち望んだ。

 サケの放流や水鳥の観賞スポットの整備などに取り組む「周布川の自然を守る会」(5人、岡本定興代表)が企画し、2月以降、周布川沿いを中心に15個を設置した。

 この日は岡本代表(81)=浜田市熱田町=と安達晴夫さん(73)=同市内田町=が美川小を訪れ、4年生17人に対し、暖かくなる4~5月が巣作りの時季で、コガラやキツツキの到来が期待できると説明。安達さんは製作した巣箱(高さ37センチ、幅25センチ、奥行き19センチ)を見せながら、カラスに襲われないよう巣箱に出入りする穴を3センチほどに小さく設計したと紹介した。

 校庭にある約8メートルの木に設置し終えると、斎藤彩羽さん(10)は「鳥たちには良い巣を作って過ごしてほしい。観察が楽しみ」と期待した。

 岡本代表は巣箱に鳥が止まっていても静かに眺めるよう呼び掛け、「豊かな自然が当たり前にあると思わず、生き物たちがすみやすくなるよう自然環境を大切にしてほしい」と話した。

 (宮廻裕樹)