■上定 昭仁氏/多様な連携で夢を実現

 新型コロナウイルス禍の閉塞(へいそく)感と、夢が実現できないという先入観を打破しなければならない。人口は20万人を切り、65歳以上の高齢者の割合は3割。立て直す上でのキーポイントは連携、連帯、協調だ。まず、松江市と島根県の連携。中海宍道湖大山圏域といった広域連携で松江がリーダーシップを取っていく。企業、行政、大学、金融機関で新しい事業、産業を生み出す仕組みをつくる。商店街の再生、子育て、教育、医療、福祉の充実も重要だ。雇用を増やし、所得水準を上げ、生活が豊かで誇れる松江にする。

 

■吉儀 敬子氏/原発再稼働は必要ない

 市長は住民の命と暮らしを守る最高責任者だ。新型コロナウイルスで苦しむ事業者のため、国に持続化給付金の再交付を要望する。市の財政調整基金の一部を取り崩し、直接支援も行う。PCR検査の規模拡大と無償化で、感染の封じ込めに取り組む。10年前の福島原発の事故で、原発は事故を起こすと身をもって体験した。島根原発2号機の再稼働は反対。そもそも9年間原発なしで生活できており、避難計画にも問題がある。放射能におびえるのではなく安全安心なエネルギーで発電しよう。松江を原発事故から守ろう。

 

■出川 桃子氏/市庁舎建て替え見直す

 市議として4年間、市政に送り出してもらい、政策決定に携わる中で、市民が置き去りにされていると憤りを感じることがあった。松江市では、中国地方最大規模の市庁舎建て替え事業が進んでいる。市民の声を聞いて決めるべき重大政策が、一部の利害関係者によって水面下で決まってしまう。市民不在の政策決定こそが市政最大の課題だ。古い政治手法から生まれた庁舎問題を見直すことが、松江を新しく生まれ変わらせる一歩だと信じている。市民のための市政を実現することが、次世代への責任であり、私の使命だ。