任期満了に伴う鳥取市長選が27日投開票され、無所属現職の深沢義彦候補(69)=自民、公明推薦=が、共産党鳥取県委員会書記長で無所属新人の塚田成幸氏(58)=共産推薦=を寄せ付けず、3選を果たした。投票率は30・67%で、同じ顔合わせだった前回選を0・84ポイント下回り、過去最低を更新した。
新型コロナウイルス対策とコロナ禍収束後の市の将来像を巡り、現市政の継続か刷新かが問われた。
深沢氏は自民、公明両党のほか、立憲民主党の支持母体・連合鳥取の推薦を受け、共産党など一部を除くほぼ全ての市議の支援も得て組織戦を展開した。
新築移転した市役所本庁舎の開庁をはじめとする2期目の実績や新型コロナへの対応をアピール。市役所旧庁舎の跡地活用など懸案に引き続き取り組むとして続投に理解を求め、コロナ禍後の地域活性化と経済復興も掲げて支持を集めた。
塚田氏は共産党や社民党県連幹部などでつくる市民団体「住民の声で鳥取市政をつくる会」が支持母体。旧町村部の総合支所などの職員を増やし市民の声を反映するとして現市政に不満を持つ層の取り込みを図ったが、広がりを欠いた。
当日有権者数は15万3091人(男7万2887人、女8万0204人)。