大手飲食店情報サイトを運営する「ぐるなび」(東京都)の社員、森里佳さん(31)が島根県邑南町に着任した。同社が食を通じた地域経済の発展を目的に、町と結んだ協定に基づいて派遣。地元産品、観光地のPRに取り組む。
京都市出身。同社が京都市観光協会内に設けた案内所で、地元の飲食店などの魅力を伝える業務に携わってきた。
ぐるなびと町は2月に連携協定を締結。都会地企業の社員を自治体が受け入れる総務省の事業を活用し、社員1人を派遣することを決めた中、町の特産品などの情報に関心を持ち、名乗りを上げた。任期は最長3年間。
商工観光課に所属し、12日に業務を始めた。町内の農産物、畜産物のほか、レストランなど各施設の特徴や売りを自身の視点で分析し、魅力発信の仕組みを作る。
また、新型コロナウイルス禍で町外客の呼び込みが難しい中、オンラインを活用した観光体験の企画にも取り組む。
森さんは「ぐるなびで培ってきた経験と視点を生かし、町の活性化につなげたい」と話した。(糸賀淳也)