第20回日本少年野球西日本選抜優勝大会中学生の部で優勝した浜田ボーイズのメンバー=浜田市金城町七条、市金城総合運動公園
第20回日本少年野球西日本選抜優勝大会中学生の部で優勝した浜田ボーイズのメンバー=浜田市金城町七条、市金城総合運動公園

 島根県西部で唯一の中学生硬式野球チーム「浜田ボーイズ」が、3月にあった第20回日本少年野球西日本選抜優勝大会の中学生の部で山陰両県勢として初優勝を果たした。ナインはチーム結成8年目でつかんだ初のビッグタイトルに自信を深めている。

 現在のチームは浜田、江津、出雲など県内6市町の中学生計39人が、浜田市内で毎日練習している。西日本大会は、昨年11月に倉吉市などであった山陰支部予選で準優勝し、出場権を獲得。3月19、20の両日、福岡市などであった本番は、岡山から鹿児島までの16チームで争い、決勝は糸島ボーイズ(福岡)に4-2で競り勝った。

 糸島戦は、4番の郷原晴輝選手(14)=江津市立江東中3年=が先制二塁打を放つなど主砲の役割を果たした。昨年6月に腰を痛め公式戦初登板だった上田侑士投手(14)=邑南町立石見中3年=は5回2失点の力投を見せ、打っても2安打3打点の活躍だった。

 郷原選手は「緊張したが、みんなで盛り上がりプレーができ、自分の力も出せた」と全国区の強豪との戦いを振り返る。上田投手は、日ごろの厳しい練習が実ったことを、仲間と共に喜び「『負けたくない』という気持ちでメンタルも技術も鍛えられた。信頼でき、切磋琢磨(せっさたくま)し合える」と話す。

 笹田卓監督(48)は大会を通じて「選手の成長に感動させられた」と話した。非力だったナインに、どんな場面でも「好きで始めた野球。笑顔で楽しめ」と声を掛け続け、大舞台で選手たちが応えた。

 次は、9日から倉吉市などである第29回日本少年野球中四国春季大会山陰支部予選。4強以上の本戦出場権を懸け、10チームの戦いに優勝候補として臨む。
  (青山和佳乃)