大名行列の撮影に臨む参加者=浜田市黒川町、市陸上競技場
大名行列の撮影に臨む参加者=浜田市黒川町、市陸上競技場

 【浜田】島根県浜田市の春の風物詩「石州浜っ子春まつり」のパレードの撮影会が、市陸上競技場(同市黒川町)であった。新型コロナウイルスの影響で29日の集客イベントは3年連続で中止。自宅で楽しんでもらおうと、地元ケーブルテレビの収録と放映にし、衣装に身を包んだ市民が撮影に臨んだ。

 石州浜っ子春まつりは毎年4月29日に開催。各商店街で「楽市」と称したイベントスペースやパレードが開かれ、市内外から大勢の人が訪れる。昨年から、パレードを事前撮影し当日、映像を配信している。

 9、10日にあった撮影会には総勢190人が参加。よさこいチームの演舞、中学校吹奏楽部の演奏など9団体を撮影した。メインの大名行列では浜田青年会議所などのメンバー31人が、江戸時代の参勤交代を再現し「下にー、下にー」の掛け声を響かせながら練り歩いた。

 浜っ子春まつり実行委員長の遠藤祐之(ひろゆき)さん(45)=同市長沢町=によると昨年の放送後、視聴者から「テレビを通して祭りを感じられた」と反響があり、参加する団体もイベントが中止になる中で披露の場になった。「昨年の反省点を生かし、より良いものを届けたい」と意気込む。

 映像は29日正午から石見ケーブルビジョンの番組と動画サイト・ユーチューブで映像配信する。

 (青山和佳乃)