大型連休に合わせ、鳥取県警と県山岳・スポーツクライミング協会が29日、国立公園・大山(鳥取県大山町大山、1729メートル)でパトロールを始めた。今年に入り遭難や滑落で亡くなった3人が登山届を提出していなかったことを踏まえ、登山届の提出徹底を登山客に呼びかけた。
大山は日本海に接する独立峰で天候が変化しやすいほか、春山は頂上付近に雪が残り滑落の危険性が高いという。十分な装備や携帯電話、予備バッテリー、食料などが必要となる。
午前8時半に琴浦大山署でパトロールの出発式があり、悪天候の中5人が出発した。麓に残った別の5人が登山客に注意を促すチラシを配り、大山ナショナルパーク内にスマートフォンで登山届が提出できるQRコードを貼った。
大阪府茨木市から同僚2人と訪れた会社員、新田嘉和さん(51)は早速オンラインで登山届を提出し「手軽にできた。家族のためにも出す」と話した。
パトロールは5月5日まで行う。
(岩垣梨花)