厳かな舞を披露する佐陀神能保存会のメンバー=松江市鹿島町佐陀宮内、佐太神社
厳かな舞を披露する佐陀神能保存会のメンバー=松江市鹿島町佐陀宮内、佐太神社

 ユネスコ無形文化遺産に登録されている「佐陀神能」の特別公開が30日夜、松江市鹿島町佐陀宮内の佐太神社であった。新型コロナウイルス禍で中止が続いていた中、3年ぶりの開催。佐陀神能保存会(石橋淳一会長)のメンバーが厳かに舞い、観客は400年以上の歴史がある伝統の神事舞に見入った。

 2019年からの2年間のうちに、市内の別の神社から見つかった道具を復元。新しい面や衣装の初披露となる舞台だった。

 御座を清める七つの舞「七座神事」の一つである「散供(さんく)」に始まり、祝言で舞う「式三番」、神能の「眞切女(まきりめ)」の3演目を披露。笛や鼓の軽妙な音色に合わせて、舞手がゆったりと、時に大きく、切れの良い動きを見せ、観客は荘厳な神話の世界を堪能した。

 市観光協会が主催。今後も5、6、7、9月にかけて開かれ、次回は5月14日。鑑賞は事前予約が必要で、席料は1200円(中学生以下無料)、20人以上の団体は200円引き。

       (中島諒)