廃校になった小学校の体育館に丸い大きな水槽が五つ。ふたを上げると、灰褐色のウナギが身をくねらせて泳いでいた。明治時代に開校した岡山県西粟倉村の旧影石小は今、ニホンウナギの養殖に活用されている。

 「捨てるものを使うのがうちのビジネス」と語る木材加工会社「西粟倉・森の学校」社長、牧大介(48)が京都から移住して17年。本業以外に次々と事業を広げ、高齢化が進む人口約1400人の村に若者...