境港市の伊達憲太郎市長が15日、市が老朽化に伴って現地建て替えの方針を決めている水木しげる記念館(境港市本町)について、9億円規模の整備費を想定していることを明らかにした。2022年度に実施設計、23年度の着工を目指す。

 伊達市長は市議会本会議で、米村一三議員(きょうどう)の代表質問に対し、「設計などにより事業費は変動するが、現時点で9億円程度を見込んでいる」と説明した。

 広さは現在の記念館と同程度(延べ床面積約1140平方メートル)か上回る規模を想定。費用は4億8千万円に上った現在の記念館の整備費や、展示内容を充実させることなどを踏まえた。国の補助金も活用する予定で、クラウドファンディングによる資金集めも検討する。

 市は再整備に際し、水木さんの世界観をより伝えられる施設にするため、妖怪研究で知られる学者の荒俣宏氏、水木さんと親交の深かった作家の京極夏彦氏の意見聴取も検討する。

 市が所有、運営する同記念館は、築100年以上の料亭を改装して03年に開館。木造と鉄骨の2階建てで水木さんの作品を展示し、功績などを伝えており、水木しげるロードの中核施設となっている。

 伊達市長は5日、有識者らでつくる記念館のあり方検討委員会の提言を踏まえ、現地建て替えを表明。市は21年度、再整備の基本構想、基本計画を策定するため、関係者でつくる策定委員会を設け整備内容を詰める予定にしている。 (園慎太郎)