シバザクラの手入れをする永田集落の住民=安来市広瀬町東比田
シバザクラの手入れをする永田集落の住民=安来市広瀬町東比田
特徴的な花を咲かせたクマガイソウ=島根県邑南町布施、山野草の楽園
特徴的な花を咲かせたクマガイソウ=島根県邑南町布施、山野草の楽園
シバザクラの手入れをする永田集落の住民=安来市広瀬町東比田
特徴的な花を咲かせたクマガイソウ=島根県邑南町布施、山野草の楽園

 約1万株が植わる島根県邑南町布施の山野草園「山野草の楽園」で、クマガイソウやサルメンエビネなどが次々と花を咲かせている。山林の所有者が無料で公開しており、見物客が見頃を迎えた約150種の山野草を写真に収めて楽しんでいる。5月31日まで。

 近くに住む愛好家の服部導人さん(88)が、1993年に各地から集めた貴重な山野草を約2ヘクタールの所有林に植え付けて山野草園を整備。現在は住民有志で「銭宝山野草の会」(森田仁政代表)が維持管理を引き継ぎ、毎年春に一般公開している。

 袋状の白い花が特徴のクマガイソウや、黄色と赤褐色の花を付けるサルメンエビネ、紫色やピンク色のイカリソウなどが見頃を迎え、5月になるとハッカクレンなども咲き始める。

 訪れた広島県呉市の主婦田尾久恵さん(71)は「なかなか見られない珍しい花がたくさん咲いているのにびっくり。来て良かった」と笑顔を見せた。

 公開は午前9時から午後4時まで。入園時に任意で寄付を募っている。(糸賀淳也)

 安来市広瀬町東比田の永田集落で、住民が植えた芝桜5万株が見頃を迎えた。ピンクや白、紫の花が咲き誇り、山里を彩っている。5月上旬まで楽しめるという。

 「芝桜の里」づくりに取り組む同集落は、雑草の抑制と農村の景観維持を目的に、2014年から集落内3カ所の畦畔(けいはん)に防草シートを敷き、芝桜を植えている。

 毎年1500平方メートル程度ずつ植栽範囲を増やし、今年は計9800平方メートルに花畑が広がった。4月中旬から花が咲き始め、色鮮やかなじゅうたんのように水田の斜面を覆っている。

 恒例の大型連休中のステージイベントは、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、昨年に続き見送る。一方で24、25の両日のみ、いずれも午前10時から花畑付近で香茸(こうたけ)ご飯を販売する。なくなり次第終了。植栽に取り組む永田集落農地・水保全管理活動組織の仙石晃代表(76)は「集落をゆっくり散策し、春の訪れを感じてほしい」と話した。(渡部豪)